【スペイン留学】大学の授業 ~建築学部の場合~

¡Hola!

こんにちは、今回のブログはバルセロナに留学中のあんずが担当します。

今回のテーマは大学での授業について。私が交換留学をしているカタルーニャ工科大学バルセロナ建築学部( Escola Tècnica Superior d'Arquitectura de Barcelona, 以下ETSABと表記します)で履修した授業をご紹介します!


建築や都市に詳しい人の間では、バルセロナといえば独特な都市計画が有名です。中でも拡張地区の碁盤の目状の街並みはご存知の人も多いのではないでしょうか?


他にも80年代以降の旧市街の再生手法や近年のスマートシティ化など、時代によって異なる柔軟な発想は常に注目を集めています。

そんなバルセロナにある建築学部ということもあり、ETSABでは都市計画系の授業が豊富なのが特徴的です。

また、ETSABは学部が5年制ということもあり、交換留学生は大学院生だとしても学部の授業しか受講することができません。


*Urbanística (Urbanism・都市計画デザイン)

ー前期/週2日(3時間、1日は課題の進捗エスキス、もう1日は座学)

その名の通り、都市計画のデザイン提案の授業です。日本も含め、建築系の大学ではいわゆる建築設計をデザインする授業が多いですが、ETSABでは建築設計と並行して都市計画のデザインをする授業が必修科目として課されています。

建築系の方はわかると思いますが、同時に2つのデザイン授業の課題をこなすのは想像以上に大変・・・。クラスメイトは常に睡眠不足でかなり大変そうでした。私は日本の大学で都市計画デザインとして取り組んだ課題は1つしかなかったので、チューターのアドバイスを受けてUrbanísticaIIIを受講。結果的には学部3年生の授業だったので少し物足りなかったです・・・。

交換留学生同士で組むことが多い中、バルセロナ出身のETSABの子とペアになれたのは、スペインについて学ぶという意味ではラッキーでした!


*Adaptive Architecture, Furniture and Design (建築、家具、デザインの適応) 

ー前期/週1日(3時間)

これは家具に関する授業。地中海のデザインの変遷を座学で学ぶと同時に、建築家としての視点で家具や建築未満の大きさのものをデザイン提案する授業です。3人1組でデザインし、提案の目的、デザイン提案、応用と発展と3回のプレゼンテーションを行いました。


*International Design workshop (国際ワークショップ)

ー5日間の集中講座

前期と後期の間に行われた1週間のワークショップ。今年はスイスを訪れ、チューリッヒ工科大学(ETH)との協働で開催される予定でしたが、1月末はちょうどコロナの流行が再拡大していたので縮小。ETHから講師陣を招き、ETSABの学生のみのワークショップとなりました。

課題はETSABがある大学密集エリアの再編計画。現状の孤立した大学のビル同士を繋ぐデザイン提案が求められました。ちなみに全日程対面の予定でしたが、参加者内にも陽性者が出たため最終日のプレゼンはオンラインとなりました。一番コロナの影響を受けた出来事でした。


*Caminar Barcelona (Walking Barcelona・ウォーキングバルセロナ)

ー後期/週1日(4時間)

バルセロナは海に近い旧市街、19世紀に拡張された碁盤の目の地区、丘の上の高級住宅地、万博や五輪のために開発された地区、現在進行形で開発が進む地区・・・など、エリアごとの性格がかなり個性的といえます。この授業では、毎週それぞれの地域を歩き、教授の説明を聞き、途中で立ち止まってスケッチをしてさらに理解を深める・・・という、個人的にとても好きな授業です。

4時間の授業なので、かなり健康的ともいえます。笑


*Apuntes Urbanos (Urban Notes・都市の記述)

ー後期/週1日(3時間)

これも絵を描く授業なのですが、毎年決められた地区の中で週ごとに違った場所を訪れます。今年はSants地区。昔工業地区として栄えたため工場の跡があったり、古い住宅と建設現場が混在するような場所です。

Caminar Barcelonaでもそうですが、街並みや建築を「絵を描こう」と思ってみると、いつも以上に多くの発見ができます。形にしても比率はどうか、隣の建物との関係性、細かい色味、細部の模様などなど。この授業ではそうした視点を通して、その地区の特徴を考えるというのが趣旨です。授業の最後にはクラスメイト全員で一つの地図を作りました。

以上、私が履修した授業についてでした。

ご覧の通り授業はかなり少なめに受講しました。本来、前期に建築設計デザインの授業を履修する予定でしたが、興味のあったテーマの課題がスペイン語のみの開講。1日目に行ってみたのですが、スペイン語どころかカタルーニャ語を話され何も理解できず、断念してしまいました。先生が何か話したあと、みんなが一斉に何かをノートに書きはじめたのですが、あの瞬間に感じた焦りというか絶望たるや・・・。今となっては良い思い出ですが、当時は帰りのメトロの中で半泣き状態でした。笑

さらに、代わりに受講しようと思った授業はどれも定員に達していたため受講できず、このような履修になりました。

ただ、時間的な余裕のおかげでスペイン語学校に通うこともできた上に、特に前期はこれでもいっぱいいっぱいだったので結果的には良かったと思っています。

他にも映像を使った建築表現の授業や、歴史、構造の授業など魅力的なものが沢山あります。特徴的なのは、座学だけで終わるものがないということ。どの授業も最後には何かしら提案することが求められ、大体がペアかグループワークです。このため、”潜り”のハードルがやや高め・・・。

また、私が受講した授業はほぼ全部英語での開講ということになっていましたが、南米などスペイン語圏からの留学生が多いこともあってか、気がつくと先生も学生もスペイン語、という場面が本当に多くあります。初回の授業では、ほぼ毎回カタルーニャ語分かる?スペイン語(カスティリャーノ)は?という質問をされましたが、残念ながら理解力はスペイン語はわずか、カタルーニャ語は皆無、という状況なので、英語で話してもらっていました。議論が白熱するとスペイン語になっていくので、理解できたらもっと楽しかったのに・・・と思う場面も多々。スペイン語をやっておくに越したことはないと思います。


いかがでしたか?

個人的には手を動かす授業が多くて、楽しみながら授業を受けることができたように思います。建築学生が忙しいのは世界共通ですが、バルセロナの学生は寝不足でも週末夜はクラブに出かけ、遊ぶこともかなり大事にしました。

それではまたお会いしましょう!

¡Adiós!


tobitate14.europe's Ownd

0コメント

  • 1000 / 1000